新型RAV4とCR-Vは、ミドルクラスのSUVで、価格や装備もカタログ上ではほとんど変わりがありません。
しかも、海外で人気を誇るこの2台は、長年にわたり日本だけでなく海外でも良いライバル関係にあります。
そこで、この長年のライバル関係にある新型RAV4とCR-Vを比較しておすすめの車種をご紹介します。
新型RAV4とCR-Vエクステリア比較
引用:https://toyota.jp/rav4/index_b.html https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/styling/design/
新型RAV4とCR-Vは、サイズ的にもほとんど同じで、しかも今から20年以上前からSUVとして人気を博していましたが、ミニバンブームから、日本市場から姿を消していた車たちです。
そして、どちらも日本で復活を果たした車というのも共通です。
初めて世に登場した当時、RAV4はカローラのプラットフォーム、CR-Vはシビックのプラットフォームで共通していたスモールSUVでしたが、現在ではかなり大きくなりました。
デザイン比較
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/27546080.html
新型RAV4
角のあるライン、そしてリアのデザインは、日本で販売されなかった4代目のデザインを取り入れています。
グリルは、旧モデルよりかなり大型で、いかつい顔つきとなりました。
今回特徴的な「Octagon(八角形)」を取り入れ、車をフロント部分に八角形を横に、そして車の半分から後ろは八角形を90度回転させて立てた状態にし、組み付けた形をコンセプトにデザインされています。
CR-V
アコードやシビックのデザインと共通性を持ったデザインとなっています。
アメリカなどの諸外国でCR-Vは高い人気を誇っており、アメリカと中国で先行販売されました。
サイドからみると、かなり旧型と似たデザインを取り入れていますが、直線的ラインを少なくし、背を低くしたデザインが特徴で、これは、中国やアメリカマーケットを意識したデザインといえます。
サイズ比較
新型RAV4とCR-Vのサイズを表にまとめました。
RAV4 | CR-V | |
全長(mm) | 4,600(Adventure 4,610) | 4,605 |
全幅(mm) | 1,855(Adventure 1,865) | 1,855 |
全高(mm) | 1,685(Adventure 1,690) | 1,680(4WD 1,690) |
ホイールベース(mm) | 2,690 | 2,660 |
エクステリアのサイズを比べて見ると、ほとんど同じです。
ホイールベースに関しては、RAV4のほうが3cm長くなっていますが、この程度では直進安定性の違いは感じるレベルではなく、生い立ちからエクステリアサイズまで、よく似た2台ということがわかります。
新型RAV4とCR-Vインテリア比較
引用:https://toyota.jp/rav4/index_b.html/https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/interior/design/
室内は、どちらも2列シートで5人乗りと、リアシートを折りたたんで、2人乗りとしても使用できます。
しかし、CR-Vには、3列シートを備えた7人乗り仕様をラインアップに加え、RAV4とは差別化が図られています。
そこで、インテリアデザインと、サイズを細かく比較してみます。
デザイン比較
インテリアを2台で比べると、RAV4よりCR-Vのほうが高級な内装となっています。
特に、シートではCR-Vが本革を使用している部位があるのに対し、RAV4では本革使用している部位はなく、全て合成皮革となっています。
インテリアデザインの雰囲気を見ても、RAV4はSUVらしく、カジュアルなイメージの仕上がりとなっています。
変わって、CR-Vのインテリアには、木目調パネルを随所に配置し、高級で上質な空間を作りだしています。
サイズ比較
エクステリアサイズは、2台ともほとんど共通のサイズでしたが、客室サイズも同じなのか見ていきます。
RAV4 | CR-V5人乗り | CR-V7人乗り | |
室内長(mm) | 1,890 | 1,970 | 2,520 |
室内幅(mm) | 1,515 | 1,550 | 1,520 |
室内高(mm) | 1,230 | 1,230 | 1,230 |
室内の広さは、車体の大きさがほとんど同じ割に、CR-Vのほうが長さも幅も広くなっています。
特にRAV4の後部座席の座った感じは、大人2人までなら問題ありませんが、大人が3人乗ると少し窮屈に感じます。
足元は、広くとられているので、フロントシートをいっぱいに後ろに下げない限りは、それほど苦痛にはなりません。
CR-Vのリアシートは、RAV4に比べると少し狭い感じがします。
室内寸法はCR-Vのほうが広いですが、リアの足元はRAV4のほうが広くとられています。
ただし、どちらの車種にも、後部座席にリクライニング機構が付いているので、長時間のドライブも問題ありません。
新型RAV4とCR-V走行性能比較
引用:https://toyota.jp/rav4/index_b.html/https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/performance/driving/
どちらのパワーユニットも、ガソリンエンジンとハイブリッドの2種類を用意しています。
そして、今回新型RAV4のハイブリッドは、今までのトヨタの燃費至上主義のハイブリッドから脱却し、走りも楽しめるハイブリッドに進化し、ホンダのハイブリッドと同様に、運転しても楽しめる仕様となっています。
そこで、パワートレインと燃費にどのような違いがあるのか、詳しく見ていきます。
パワートレイン比較
どちらの車種にもハイブリッドが用意されており、RAV4のシステム総出力は210PS、CR-Vは184PSを発揮しています。
動力性能をこのハイブリッドで比較したデータが海外では多く見られます。
その比較は、0mph~60mph(0km/h~約96.56km/h)の加速性能比較で、RAV4が8.1秒に対し、CR-Vは7.4秒で達します。
これは、高速道路での合流や追い越し加速で、CR-Vのほうがスムーズに加速できることを意味しています。
駆動方法を見ていくと、RAV4には、世界初となるダイナミックトルクベクタリングAWDが非常に優れています。
前後のトルク配分だけでなく、後輪左右のトルク配分までコントロールし、どのような路面でも走破できる性能をもち、そしてコーナリングも運転が上手くなったかのように、安定して安全にカーブを曲がることができます。
変わって、CR-Vでは、一般的な前後トルク配分の4WDとなっています。
技術としては、ハンドルの舵角や、車の旋回情報を元にトルク配分を変えていきますが、RAV4のダイナミックトルクベクタリングAWDには、1歩及びません。
燃費比較
燃費性能をWLTCモードで比較して見ます。
RAV4ハイブリッドFFは、燃料消費率21.4km/lで、CR-VハイブリッドFFは21.2km/lとなっており、どちらもほとんど同じ燃費性能です。
そして、一番人気のRAV4のAdventureとCR-VのEXマスターピースを実燃費で比べると、RAV4が約14km/l、CR-Vが約11km/lと、RAV4のほうが燃費が優れています。
新型RAV4とCR-V居住性比較
引用:https://toyota.jp/rav4/design/?padid=from_rav4_navi_design/, https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/performance/driving/
どちらの車も、ゆとりの空間を作りだしており、長距離移動にも疲れにくいシート素材を採用するなどの工夫がされています。
そこで、2台の乗り心地と車の使いやすさを比較して見ます。
乗り心地比較
乗り心地は、SUVなのでどうしてもサスペンションは硬めの設定となっています。
しかし、CR-Vのサスペンションは、非常によく仕事をし、路面からの凸凹を上手に吸収して上質な乗り心地を提供します。
この乗り心地は、ホンダ車の中でトップクラスといえる乗り心地で、RAV4にはない、滑らかさがあります。
静粛性は、どちらの車もかなり高いレベルとなっていますが、エンジンを高回転まで回すようなときには、CR-Vのほうがエンジン音が感性に響く造りとなっており、室内に聞こえる音の仕上げもCR-Vが勝っています。
使いやすさ比較
ユーティリティを見ていくと、ナビのモニターがRAV4では9インチで見た目も魅力的で、しかもタッチスクリーンの反応も早く使いやすいのが特徴です。
CR-Vのナビは、7インチで時代遅れを感じさせられ、しかも入力スピードが遅いのが難点です。
ラゲッジスペースの使い勝手は、CR-Vのほうが低い位置に開口部があり荷物は載せやすいですが、ラゲッジルーム内の後輪のでっぱりは、RAV4のほうが小さく、素晴らしいワイド開口部を持っています。
新型RAV4とCR-V比較まとめ
新型RAV4とCR-Vの比較を行ってきましたが、この2台はサイズもほとんど同じで、似たところがい多いSUVです。
しかし、決定的な違いは、RAV4が本格SUVとして、走破性を重視したSUVであるのに対し、CR-Vはどちらかとうと、シティー派のSUVといえます。
オンロードを高級感と共に走り、急な天候の変化にも動じないSUVであれば、CR-Vがおすすめで、本格的にガンガンアウトドアを楽しみたい方には、RAV4がおすすめです。