新型RAV4が日本で復活を果たし、本格的なオフロード走行も可能なSUVとして登場しました。
現在、RAV4以外にも各社からSUVが発売されているので、どれが一番いいのか迷う方も多いですよね。
そこで、今回は、新型RAV4と日産の本格SUVであるエクストレイルと徹底比較し、どちらがおすすめなのか詳しく解説していきます。
新型RAV4とエクストレイルの特徴
引用:https://toyota.jp/rav4/index_a.html
日本のSUVの先駆的な存在であったRAV4は、日本でのミニバンブームに押され、その勢いを弱わめることとなり、4代目RAV4が日本で販売されることはありませんでした。
しかし、日本でもSUVブームに火が付き始めると、その牙城を守ってきた日産エクストレイルは勢いを増し、幅広い年齢層に支持されるようになります。
そして、トヨタもミドルサイズの本格SUVにもう一度参入すべく、満を持して新型RAV4を日本で復活させました。
そこで、この2台にはどのような特徴の違いがあるのか見ていきます。
新型RAV4の4WD
新型RAV4には、どのような場面でも走破できるよう、グレードやパワーユニットにより3タイプの4WDが用意されています。
ダイナミックトルクベクタリングAWD
前後トルク配分だけでなく、後輪の左右トルクを変えることで、優れた旋回性能を引き出します。
そして、4WDが必要でない時には、燃費向上を図るために、プロペラシャフトで動力の伝達をカットする「ディスコネクト機構」を採用しています。
ダイナミックトルク4WD
ダイナミックトルク4WDは、従来通りの50:50のトルク配分を持っています。
路面状況を、タイヤのグリップ力から電子制御してトルク配分を行い、どのような路面でも走破できる4WDシステムです。
E-four(電気式4WDシステム)
E-four(電気式4WDシステム)は、ハイブリッド車に標準装備されています。
このE-fourは、さらなる進化を遂げており、後輪へのトルクを増大させることで、荒れた路面でも安定して走行することができます。
日産エクストレイル
日産エクストレイルにも、先進技術が多く投入されており、その中で大きな特徴としては、世界初のインテリジェントライドコントロール(車体振動抑制システム)です。
小さな凸凹道でも、駆動力とブレーキを制御することで、乗り心地の向上が図られており、車両姿勢がスムーズとなり安定した走りができます。
もちろん4WDもインテリジェント4×4により、アクセルを踏んだ瞬間から、コンピューターにより前輪と後輪に最適にトルク配分され、滑りやすい路面でも安定して走行することができ、そして燃費向上にも貢献しています。
エクステリア比較
引用:https://toyota.jp/rav4/index_a.html https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/exterior.html
エクステリアデザインは、新型RAV4、エクストレイルともに、都会派のデザインと本格オフローダー的なデザインの2パターンが用意されています。
新型RAV4は、シャープなデザインで、このクラスのSUVにしてはマッスル的な面の押し出し感がなく、スピード感あふれるデザインとなっています。
変わって、エクストレイルは、発売から時間が経っており、見慣れた感もあるためか、RAV4に比べれば古臭さが感じられてきました。
新型RAV4のデザインとサイズ
新型RAV4のデザインは、今までのSUVのデザインから見比べると、スッキリとしたデザインで新鮮さを感じさせられます。
今人気のルーフのツートンカラーも用意されるなど、スタイリッシュな演出も忘れていません。
全長:4,600mm(adventure4,610mm)
全幅:1,855mm(adventure1,865mm)
全高:1,685mm(adventure1,690mm)
ホイールベース:2,690mm
エクストレイルのデザインとサイズ
エクストレイルのトレードマークとも言えるVモーショングリルは、押し出し感が強く、そして鈍重なイメージで屈強なSUVであることを誇示しています。
デザインも、ノーマルからよりオフローダー的なデザインを強くした、エクストリーマーXや、ラグジュアリーなデザインのオーテック、そしてスポーツ性に振ったニスモなどのデザインから、自分好みのデザインを選ぶことができるのも魅力です。
全長:4,690mm(エクストリーマーX4,710mm)
全幅:1,820mm
全高:1,740mm(ハイブリッド1,730mm)
ホイールベース2,705mm
インテリア比較
引用:https://toyota.jp/rav4/design/?padid=from_rav4_navi_design https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/interior.html
インテリアデザインは、どちらの車もかなり高級感と質感も高くなっています。
しかし、方向性としては、RAV4がラグジュアリーなデザインであるのに対し、エクストレイルはどこかカジュアルな雰囲気があります。
使い勝手比較
どちらの車種も、本格SUVとしての使い方を想定した車作りがされていますが、濡れた体のまま車に乗り降りしても問題なく使えるのは、防水シートや防水ラゲッジボードが装備されているエクストレイルになります。
ただし、新型RAV4もラゲッジスペースのデッキボードを裏返して使えば、濡れモノも問題なく積み込むことができます。
また、3列シートを選べたり、4:2:4分割可倒式リヤシートをもつエクストレイが、使い勝手面で上回るといえます。
サイズ比較
車両サイズは、全長が僅かにエクストレイルが長いだけですが、室内の広さは全長、全幅、全高ともにエクストレイルのほうが広くなります。
実際に、車に乗った感じもエクストレイルのほうが広く感じ、開放感がある室内空間となっています。
荷室空間は、新型RAV4が580L、エクストレイルが565Lとほぼ同レベルといったところ。
しかし、エクストレイルのハイブリッド車は、バッテリーを荷室空間付近で使用しているので、荷室容量が430Lとかなり狭くなります。
その点、新型RAV4では、ハイブリッドもガソリンも同じ荷室空間となっており、使い勝手は良いといえます。
運動性能比較
引用:https://toyota.jp/rav4/design/?padid=from_rav4_navi_design
エンジン性能と足回り性能には、それぞれの車に特徴があります。
エンジン比較
エンジン性能を新型RAV4とエクストレイルで、詳しく表で比較してみました。
RAV4:ガソリンエンジン | RAV4:ハイブリッドエンジン | エクストレイル:ガソリンエンジン | エクストレイル:ハイブリッドエンジン | |
最高出力 | 126kW(171PS)/6,600rpm | 108kW(147PS)/6,000rpm | ||
最大トルク | 207N・m(21.1kgf・m)/4,800rpm | 207N・m(21.1kgf・m)/4,400rpm | ||
システム最高出力 | [E-Four]:163kW(222PS)
[2WD]:160kW(218PS) |
134kW(182PS) |
ガソリン
最大トルクが同じなので、出足の加速はそれほど変わらないです。
ハイブリッド
新型RAV4のほうが、力強い走りができるパワーユニットであります。
足回り比較
フロント
どちらもマクファーソンストラット式を採用しています。
リア
新型RAV4がダブルウィッシュボーン式で、エクストレイルがマルチリンク式を採用しています。
特徴
どちらもそれほど走りの性能に大差がないように感じますが、先進技術を見ると違いがあります。
新型RAV4のダイナミックトルクベクタリングAWDの走りは、カーブを気持ちよく曲がれて、悪路での走破性は高いです。
まるで、運転が上手になった気になれます。
しかし、エクストレイルは、デビューから時間が経っていることもあり、このあたりの技術では新型RAV4に一歩及ばないといえます。
燃費比較
車を選ぶ上で、重要になってくるのがお財布に直結する燃費性能です。
エクストレイルには、新しい燃費基準であるWLTCモードでの表記が無いので、JC08モードで比較してみます。
ガソリン
新型RAV4(WLTCモード)
15.2km/l~15.8km/l
エクストレイル(JC08モード)
16.0km/l
ハイブリッド(JC08モード)
新型RAV4
・2WD:25.2km/l
・4WD:25.0km/l
エクストレイル
・2WDで20.8km/l
・4WDで20.0km/l
燃費比較結果
ハイブリッドモデルのカタログ燃費は、新型RAV4のほうが燃費が良いことがわかります。
一方のガソリンエンジンでは、新型RAV4が、エクストレイルよりも低い数字になっています。
しかし、モードが違うので、一概にRAV4の燃費が悪いとは言えないです。
運転支援システム比較
引用:https://toyota.jp/rav4/safety/?padid=from_rav4_navi_safety
新型RAV4
トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備されていています。
エアバッグ類に関しては、乗員の頭部と胸部を守るエアバッグの他、後席乗員の頭部側面まで保護するSRSカーテンシールドエアバッグまで、合計7つを全車標準装備されています。
エクストレイル
安全支援システムは、ヘッドライト類と、ブレーキアシストのみです。
エアバッグに関しては、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグが、メーカーオプションとなっています。
安全装備品比較
運転支援システムの充実度では、新型RAV4に軍配が上がります。
価格比較
ガソリン車
・新型RAV4:2,608,200~
・エクストレイル:2,231,280~
ベースグレードを見る限り、新型RAV4のほうが割高と感じます。
しかし、実際は、新型RAV4のほうが安全装備や運転支援システムが充実しているので、エクストレイルより割安感が高い車といえます。
ハイブリッド
新型RAV4:3,202,200~
エクストレイル:2,623,320~
かなりの価格差がありますが、パワーユニットの差と安全性能の差を考えて許容できれば、新型RAV4はおすすめといえます。
RAV4新型とエクストレイル比較まとめ
新型RAV4とエクストレイルを比較しました。
新型RAV4とエクストレイルは、非常によく似たSUVですが、世に出てきた時期の違いから、新型RAV4のほうが技術面でも装備面でも優れているといえます。
価格差もそれなりにありますが、安全性能や運転支援システム、そして長い目で見た時の燃費をを考えると、新型RAV4はエクストレイルよりおすすめとなります。