本格SUVのRAV4が発売されました。
雑誌やインターネットの情報では、いろんな変更点が報じられていますね。
しかし、やはり、乗ってみないとわからないこともありますよね。
そこで、新型RAV4に試乗してわかったことについて、詳しくご紹介していきます。
新しい動力性能
引用:https://toyota.jp/rav4/index_b.html
新型RAV4は、悪路の走破性を重点に開発されており、4WDがグレードの中心となっています。
用意されているパワーユニットは、トヨタブランド初となる「2.0Lダイナミックフォースエンジン」と、「2.5Lダイナミックフォースエンジンとモーターの組み合わせたハイブリッドモデル」の2タイプです。
この2タイプに搭載されている、4WDシステムに試乗した感想をまとめました。
ダイナミックトルクベクタリングAWDの凄さ
ダイナミックトルクベクタリングAWDは、2.0Lガソリン車のAdventureと”Zpackage”に装備されています。
この世界初となるAWDシステムは、滑りやすい路面を走行すると、その性能の高さを誰でもすぐに体感することができます。
通常の4WDでは、前後のトルク配分を変えて、低μ路を安定して走らせる仕組みですが、このダイナミックトルクベクタリングAWDは、後輪の左右のトルク配分を、ビスカスカップリングを介して0~100で変えていきます。
これにより、旋回性能が非常に高く、圧接路や凍った路面でも、アンダステアとオーバーステアを最小限に、車の走行ラインが破綻することなく綺麗に曲がることができます。
多少無理をした走行ラインでも、車が姿勢を安定させ、不安なく曲がることができます。
荒れた路面や、雪道を試乗すれば、ダイナミックトルクベクタリングAWDの凄さを誰でも体感することができます。
機械式4WDとは違ったE-Four
RAV4ハイブリッドの4WDには、フロントをエンジンで駆動し、リアをモーターにより駆動する、電気式の4WDシステムが搭載されています。
ハイブリッドなので、EV走行も可能ですが、RAV4の真骨頂は、悪路の走破性なので、システム総出力222PS(2WD218PS)により、力強い走りをさせることが可能です。
試乗してすぐに感じることは、RAV4の大きなボディーをものともせずに加速させる素晴らしい動力性能です。
そして、オンロードでも電気式4WDにより、ハンドルを切っただけ素直に車が方向を変えるので、4WDに乗っているとは思えない身のこなしです。
路面状況を選ばない走破性
引用:https://toyota.jp/rav4/index_a.html?padid=tjprav4top_a_from_abmodal_a
新型RAV4は、ガソリン車もハイブリッドも、どのような路面でも快適に、そして安全に走行できるよう考えられています。
試乗して、直ぐに感じられることは、見た目のいかついデザインから考えられないほど、スムーズに走行できることです。
オンロードを気持ちよく快適に
新型RAV4のガソリン車もハイブリッド車も、力強く息切れすることなく走らせることができます。
直進安定性が高く、SUVでありがちな、高速道路でのハンドル修正がほとんどありません。
そして、ワインディングに乗り出すと、くるまを行きたい方向にハンドルを回せば、即座に反応し、運転が上手くなったと錯覚させられるほどです。
オンロードを走行する分には、ハイブリッドもガソリン車も、走りの違いはほとんど感じることはできません。
オフロードで本領発揮
新型RAV4には、先ほどご紹介したガソリン車のダイナミックトルクベクタリングAWDと、ダイナミックコントロール4WD、そして、ハイブリッドのE-fourの3種類の4WDがあります。
オフロード走行も、モーグルや、上り下り、そしてドリフトも楽しめるダートコースとありますが、ダートコース以外では、新型RAV4の3種類の4WDの走りの違いはほとんどわかりません。
しかし、ドリフトも楽しめるダートコースにRAV4を持ち込むと、トルクベクタリングの安定した走りを体感することができます。
他の2つの4WDでは、同じ速度で旋回するとカウンターステアを当てなければ、コーナーを抜けることはできませんが、トルクベクタリングでは、全くカウンターステアを必要とせずに、安定してコーナーを抜けることができます。
低μ路を多く走る機会が多いならば、間違いなくダイナミックトルクベクタリングAWD装着車を選ぶべきです。
乗り心地は
引用:https://toyota.jp/rav4/index_b.html?padid=tjprav4top_a_from_abmodal_b
新型RAV4は、悪路の走破性を重視しているため、かなり硬めの足回りとなっています。
そのため、40km/h以下の速度域で一般道路を走らせると、ギャップが激しい場所では振動がかなり気になります。
シートも硬めのため、足回りの硬さと相まって、ミニバンになれた人には不快に感じる乗り心地です。
しかし、オフロード車を想像している方にとっては、この硬さは気になるレベルにはありません。
ハイブリッドとガソリン車で座り心地が違う
ハイブリッド車には、リアシートの下にバッテリーを収納しているので、リアシートの座面がガソリン車に比べ少し高くなっています。
そのため、背の高い方がリアシートに座る場合は、天井とのクリアランスに注意が必要です。
後席の座り心地は、2Lガソリンエンジンのほうが上回っています。
車内の静粛性は
新型RAV4は、かなり防音性を高めており、ハイブリッドで市街地を走行すると、静粛性は非常に高くなっています。
ただ、ガソリンモデルもエンジンと組み合わされているCVTが良い仕事をしており、60km/h巡行でエンジン回転はたったの1,000rpmしかありません。
このため、郊外などを走行していれば、ガソリン車でもハイブリッド並みの静粛性を確保しています。
しかし、高速道路などで合流の加速体制に入ると、エンジン回転がかなり耳障りとなって聞こえてきます。
新型RAV4試乗まとめ
新型RAV4の試乗してわかったことについて、ご紹介していきましたが、RAV4は本格的なオフロードを安定して安全に走行できる車です。
今まで、オフロード走行を得意とする車は、オンロードを苦手とする向きもありましたが、新型RAV4では最新の4WDシステムで安心して走ることもできるのが特徴です。
悪路の走破性が高いわりに乗り心地も悪くない新型RAV4は、新しい形の本格SUVです。