SUVが人気なので、同じメーカーから何車種も発売されています。
例えば、ホンダであれば、ヴェゼルとCR-Vの2車種がラインナップされています。
この2台は、車体の大きさが違いますが、違いはそれだけではありません。
同じメーカーから発売するからには、やはり違いがあります。
そこで、新型ヴェゼルとCR-Vには、大きさ以外にどんな違いがあるのか、徹底比較していきます。
ヴェゼルとCR-Vのコンセプト比較
引用:https://www.honda.co.jp/auto-lineup/?from=navi_pulldown_c
どちらも、オンロード走行を想定したシティー派のSUVですが、ヴェゼルはコンパクトSUV、CR-VはミドルサイズのSUVとなります。
ヴェゼル
オンロード走行を想定したシティー派のコンパクトSUVです。
クーペのようなエクステリアが特徴ですが、デザインに負けないパワートレインを装備しています。
運転する楽しさと快適性を兼ね備えたSUVです。
CR-V
こちらもオンロード走行を想定したシティー派のSUVです。
ヴェゼルと違ってミドルサイズSUVで、高級SUVの位置づけとなっています。
エンジンには、スポーツハイブリッドとダウンサイジングターボエンジンを用意し、優れた運動性能と低燃費を両立しています。
そして、このクラスのSUVとしては稀な3列シートのグレード設定もあり、ミニバンのように7人乗りとして使用することも可能です。
デザイン比較
引用:https://www.honda.co.jp/auto-lineup/?from=navi_pulldown_c
ヴェゼルとCR-Vを比較すると親子のような関係で、デザインも非常によく似ています。
車体の大きさが、この2台の違いのようにも見えますが、実際にはかなり細かいところで違いがあります。
そこで、普段使う時に気になる車内の広さや、取り回しのしやすさといったことについて、この2台を比較していきます。
広々とした室内空間ならCR-V
CR-V | ヴェゼル | |
車内長mm | 1,970(7人乗りは2,520) | 1,930 |
車内幅mm | 1,550(7人乗りは1,520) | 1,485 |
車内高mm | 1,230(電動パノラミックサンルーフルーフ装着車1,185) | 1,265 |
車内の広さは、車内寸法でもわかる通り、CR-Vのほうが、足元も横幅もゆとりがあります。
コンパクトで取り回しのしやすさならヴェゼル
CR-V | ヴェゼル | |
全長mm | 4,605 | 4,330(RS・TOURING 4,340) |
全幅mm | 1,855 | 1,770(RS・TOURING 1,790) |
全高mm | 1,680(4WD 1,690) | 1,605 |
CR-Vよりヴェゼルのほうが一回り小さく、全幅もヴェゼルは、1,800mmを切っています。
このサイズなら、女性でも取り回しがしやすいボディーサイズです。
駐車場での車庫入れや、狭い道路での運転のしやすさは、CR-Vの上を行きます。
日本の道路事情にもマッチした大きさのヴェゼルであれば、ストレスなく運転することができ、2人乗りで使用すれば、荷室を大きく使うこともできます。
安全性の比較
引用:https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/performance/active-safety/
CR-V、ヴェゼルともにホンダセンシングを標準装備としているほか、衝突安全性を高めたボディーやSRSエアバッグシステムを搭載しています。
しかしながら、CR-Vとヴェゼルとでは、運転支援システムや安全ボディーに少し違いが見られます。
運転支援システム
運転支援システムとして、ホンダセンシングがCR-V、ヴェゼル共に装備されています。
しかし、同じACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)でもCR-Vには、渋滞追従機能付きのACCが搭載されています。
このほか、CR-Vにはハイ/ロービームを自動で切り替えるオートハイビームが搭載されています。
もちろん、これらの装備がなくても安全支援システムに不満はないレベルですが、渋滞追従型ACCの有無の差はかなり大きいといえます。
それは、時速30km/h以下になると、渋滞追従型でないとACCが解除されてしまうので、高速道路の渋滞時ではドライバーへの負担の差は歴然だからです。
衝突安全性
ホンダには、衝突時に衝撃(G)をコントロールするG-CONを採用している車種があります。
このG-CONは、ヴェゼルに採用されていますが、CR-Vには採用されていません。
G-CONは、車を上手につぶして、乗員への衝撃を和らげ、しかもキャビンの生存空間をしっかり守る構造です。
エアバッグは、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグがCR-Vでは標準装備であるのに対し、ヴェゼルのベースモデルでは、オプションでも選ぶことができません。
G-CONと全てのエアバッグが搭載された、ヴェゼルのベースグレード以外の車種は、かなり安全性能は優秀といえます。
走行性能比較
引用:https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/performance/driving/
ヴェゼルとCR-Vでは、パワーユニットに大きな差がありますが、同時に車両重量も大きく変わってきます。
ヴェゼル | CR-V | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 1.5L i-VTEC:96[131]/6,600
1.5L VTEC TURBO:127[172]/5,500 |
1.5L DOHC VTEC TURBO:140[190]/5,600 |
最大トルク
(N・m[kgf・m]/rpm) |
1.5L i-VTEC:155[15.8]/4,600
1.5L VTEC TURBO:220[22.4]/1,700̶5,500 |
1.5L DOHC VTEC TURBO:240[24.5]/2,000-5,000 |
システム総出力kW[PS] | 1.5L i-VTEC+i-DCD:112[152] | 2.0L DOHC i-VTEC+i-MMD:146[199] |
車両重量kg | 1,190~1,390 | 1,520~1,700 |
ガソリンエンジンの型式は、L15Bで全く同じエンジンですが、ヴェゼルとCR-Vとでは、車格に差を出すためか、ターボモデルのエンジンパワーは、CR-Vのほうが上になっています。
このほか、CR-Vには2モーターのスポーツハイブリッドを搭載しているので、エンジンパワーは3L並の力強い加速を手に入れています。
しかし、車両重量をみてみれば、ヴェゼルのほうがかなり軽いことから、CR-Vよりパワーが無くても軽快に走行することがわかります。
燃費
どちらの車にも、ガソリン車とハイブリッドがあるので、それぞれの実燃費の平均をネットの口コミをもとに比べてみます。
ハイブリッド2WD
ヴェゼル:18.6km/l
CR-V;20.3km/l
ハイブリッド4WD
ヴェゼル:17.2km/l
CR-V:15.6km/l
ガソリン2WD
ヴェゼル(ターボ無し):14.3km/l
ヴェゼル(TOURING):16.6km/l
CR-V:11.7km/l
ガソリン4WD
ヴェゼル:14.7km/l
CR-V:10.3km/l
燃費を比較すると
ハイブリッドモデルの2WDのみ、CR-Vが実燃費でヴェゼルより優れていますが、その他のグレードでは、ヴェゼルのほうが圧倒的に燃費が良いことがわかります。
これは車重が大きくかかわってきており、CR-Vでは、快適性を高める装備品が多く、車両重量増となっていることと、車体が大きいことが、燃費悪化を招いているものと考えられます。
ヴェゼルとCR-Vの比較まとめ
同じホンダのSUV、新型ヴェゼルとCR-Vの比較をしてきました。
同メーカーの車種ということもあり、ユーザーが車に求める考え方によって、この2台は選べるようになっています。
大きさと、快適性を欲しい方にはCR-Vを、2人以下で乗ることが多く、ドライビングを楽しみたい方にはヴェゼルがおすすめになります。
また、家族で使用する時にも、ヴェゼルであれば、運転する人を選ばないコンパクトさも魅力です。