ヴェゼルのガソリン車は、パワー不足感が否めず、高速の合流や峠道などではかなりアクセルを踏み込まなければ走らない車でした。
しかし、新型ヴェゼルには、待望のターボモデルが追加となりました。
そこで、新型ヴェゼルのターボモデルについて、どのような性能を持っているのか詳しく解説していきます。
新型ヴェゼルターボとは
引用:https://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/styling/other/
新型ヴェゼルに、新たに搭載されたターボエンジンは、今までの1.5L VTECエンジンとは違い、ターボの力を借りて力強い加速を実現しました。
これは、今まで1.5L VTECエンジンのパワーに不満が多かったので、ターボモデルを待ち望んでいたユーザーには朗報といえます。
昨今の燃費至上主義の車たちの中に、走りも楽しめるターボモデルの設定が追加されたことで、購入の選択肢が増えました。
新型TOURINGに搭載されているターボエンジンとは
引用:https://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/performance/driving/
新型ヴェゼルに搭載されているターボエンジンは、TOURINGというグレードのみとなります。
このTOURINGは、新型ヴェゼルになって新たに追加されたグレードで、装備も上級グレードとなり、専用の足回りや内装となっています。
新型ヴェゼルのTOURINGに新たに搭載されたターボエンジンは、今までラインナップにあった、1.5L VTECエンジンをターボ用にチューニングしたエンジンで、馬力とトルクが上がっています。
出力が大きいほど最高スピードが出やすくなり、トルクが大きければ加速力が大きくなります。
ホンダでは、同じ1.5L VTECターボエンジンをシビックやステップワゴンにも搭載しており、高い評価を得ています。
1.5L VTEC TURBO エンジンの主要諸元
新型ヴェゼルのTOURINGに搭載された、ターボエンジンの馬力とトルクの主要諸元は以下のようになります。
馬力
最高出力 127kW[172PS]/5,500rpm
これは、ノンターボのヴェゼルが131PSなので、41PSも出力アップしていますから、スピードが出やすくなっています。
トルク
最大トルク 220N・m[22.4kgf・m]/1,700̶5,500rpm
これは、ノンターボのトルクが15.8kgf・mなので、かなり力強い加速性能を得ることができたといえます。
新型TOURINGターボの加速性能
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実際の加速性能は、エンジンの出力やトルク性能が大きくかかわり、それぞれの数値が大きくなれば車の走りは大きく変わります。
しかし、エンジン特性だけが変わっても、それを伝えるトランスミッションやドライブトレーン、サスペンション、ボディー剛性などがトータルでエンジンに見合ったチューニングが行われていなければ、エンジン性能は十分に発揮されません。
そこで、新型ヴェゼルの加速性能がどの程度なのか見ていきます。
トランスミッションとの相性は
新型ヴェゼルのTOURINGには、ターボエンジンと組み合わせるトランスミッションに、CVTが装備されています。
CVTは、停車時から加速し始める時に、回転数が上がるだけで加速が伴わないといったトランスミッションで、もっさりとした加速性能となります。
新型ヴェゼルのターボでも、アクセルをラフに開けると一拍置いてから加速が始まる傾向があり、どうしてもCVTのネガティブな部分が出てしまいます。
しかし、アクセルをジンワリと開けていけば、アクセル開度に合わせてスムーズに加速し、ノンターボモデルより明らかに加速性能が良いことがわかります。
キビキビとしたスポーツ走行をしたい場合は、パドルシフトを操作してシフトチェンジすれば、ノンターボと比べモノにならない加速性能を堪能できます。
新型ヴェゼルターボエンジンの加速を伝える専用の足回り
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車の加速性能をより確実に引き出すには、サスペンションのセッティングは欠かせません。
発進時からレスポンスよく加速し、高速合流でも余裕あるパフォーマンスを発揮させるエンジンには、専用セッティングのパフォーマンスダンパーが装備されています。
走行性能
VTEVC TURBOエンジンを搭載した新型ヴェゼルのTOURINGは、爽快感あふれるパフォーマンスを発揮します。
専用セッティングのパフォーマンスダンパーにより、連続したカーブでも車の挙動の乱れがなく、素早いコーナーからの脱出を可能とします。
そして、もう一つの専用装備がアジャイルハンドリングアシスト(AHA)です。
このアジャイルとは「機敏」とか「俊敏」といった意味で、機敏なハンドリングをアシストするシステムです。
このシステムは、4輪のブレーキを独自に制御するシステムで、車両挙動をコントロールします。
ターボエンジンの、力強い動力性能を余すことなく使い切れるよう、「AHA」のシステムの融合により、正確なハンドリング操作が可能となっています。
新型ヴェゼルターボの加速性能をRSと比較
ターボエンジンのTOURINGとNAのRSとでは、加速性能を比べれば明らかにTOURINGのほうが全ての領域で勝っています。
これは、最高出力131PS、最大トルク15.8kgf・mのRSでは、太刀打ちできなのも当然です。
そしてもう一台、HYBRID RSですが、こちらはシステム総出力152PSとなり、かなりの加速性能を見せ、発進加速ではヴェゼルターボとそれほど変わることはありません。
ただし、高速道路や峠道の登坂車線ではエンジン回転が高くなり、HYBRID RSではモーターのアシストが無くなってしまうため、ヴェゼルターボのほうが力強く加速します。
新型ヴェゼルターボ加速性能まとめ
新型ヴェゼルに新たに加わった、ターボ付きエンジンを搭載したTOURINGは、期待以上のエンジン性能をもたらしました。
そして、そのパワーに見合った足回りや、ドライブトレーン、そしてボディー剛性を高めたヴェゼルは、所有者に最高の走りと愉しさを与えてくれます。